今回の交通費
初日の記事で書き忘れたので、今回の移動についてふれておきます。
記載の通り3日間で徳島から高知まで移動する予定でかなり距離があったため、必然的に交通費がかさみます。
何かお得なきっぷはないかな〜とJR四国さんのウェブサイトをのぞいたところ、いい切符を発見しました。
徳島・高知・室戸きっぷ。
2日間徳島〜室戸〜高知間のJR・私鉄・バスが片道方面で乗り降り自由!
金額は5040円でした。
四国みぎした55フリーきっぷ、という3日間乗り放題5000円の似たようなきっぷもあったようなのですが、2021年8月現在は販売休止中。
私の工程的には2日間でも問題なかったため前者を購入することにしました。
なお、徳島・高知・室戸きっぷは
2021年9月30日で販売終了しているようです。
徳島駅で購入した時も、きっぷを伝えてもお兄さん「?」って感じだったので購入される方も少なかったのかな…
(購入に時間がかかり徳島ラーメンを逃したことは忘れよう)
みぎしたきっぷはあくまで休止中のようなので、再開が待たれます。
2日目
通算7日目。
宿を出発して24番最御崎寺を目指します。
「代行バス」と名前はついていますが、実際は始発はタクシー2台で運行されておりなんとなく得した気分になりました(笑)
もちろんフリーきっぷも使用できました。
終点の甲浦駅でバスを乗り換え、終点の室戸世界ジオパークをめざします。
ひたすら海岸沿いのくねくねした道を行くのにバスが結構飛ばすので、いつ左側の崖から海に落ちるかわからずカーブのたびに死を覚悟しました。
一緒に乗車した男の子は楽しそうにひたすら海の写真を撮っていたので羨ましかったです。
なんとか無事に終点に着いたらまたバスに乗り岬ホテル前で下車。そこから遍路道を登って最御崎寺へ向かいます。
ここで遍路道を選択したのには理由があります。
地図を見てみましょう。
※スカイライン入り口→上り口の間違いです。
本来ならスカイライン上り口から車道をのぼり、寺へと向かうのが私です。
しかし今回は次のバスが迫っており、更に逃すとしばらく来ない→本日の宿に辿り着けないという最悪の事態になってしまうため、泣く泣く遍路道を選択。
私の計算だと、10分〜15分はまけそうです。
岬ホテル前で下車。現在の時刻は8:21。
タイムリミットは約1時間。
うまくいけばギリギリ間に合う時間です。
レディ、ゴー!
勇み足で遍路道入口へと向かいます。
ひとつ不安がありました。
私は歩いたことないですが、草が生い茂ってとても歩けないような遍路道なんてザラにあります。
特に私が遍路を巡っていた時期は夏。普段さえ夏にお遍路する人なんて少ないみたいです。
更に新型コロナウィルスの影響もあって、今までお仲間にお会いすることなんてほとんどありませんでした。
さあ、登るぞ!
…
普通に無理でした。
こんなんなら初めから諦めてスカイライン上り口で降りればよかった。これは道とは呼ばん。
ここからスカイライン上り口までは1.2kmほどあります。
時間にして15分ほどはロスです。
一寸の望みをかけてせっせと歩きます。
途中室戸岬の先端を通ったので、四国1の朝の場所を探しましたが見当たらず…おかしいなぁ。
いったん諦めて最御崎寺へ向かうことに。
登るぞぉ〜
最御崎寺、甘くみてました。
これは登山でした。
ゼェハァ言いながら聖地を探していると…なんと2km手前のビシャゴ岩、という場所であることが判明。
もうこれは次のバスは諦めてタクシーで聖地と次の寺まで送ってもらお…
そんなこんなで30分ほど坂を登り最御崎寺へ到着。
参拝を終えると時刻は既にバスの時間。
タクシーをお願いして寺の入り口まで来ていただきました。
わたし
「少し戻るのですが、ビシャゴ岩に行ってから津照寺までお願いできますか?」
タクシーのおじさん
「えぇ?なんだってぇ?」
わたし
「ここなんですけど…(Google マップを見せる)」
タクシーのおじさん
「あぁ?どこだこれぇ?まぁ適当に行ってみるわ」
あまり有名な場所じゃないようでした(笑)
なんとか到着。
急いで写真を撮り再びタクシーに乗り込みます。
値段は確か2500円ほどだったので許容範囲!
25番津照寺。
次の寺まではまたバスに乗る予定。
しかし少し時間があるのでランチを食べてから向かいます。
室戸で唯一、入れそうな(?)ところを予め探していました。
おや…?
「入店は室戸市内のお客様に限らせていただきます。」
そんなあぁぁぁぁぁあ!!!
室戸、コンビニはもちろんランチの食べれる飲食店ありません。
もっと観光地化してるところだと思ってたんですが、本当に何もないところでした…
おいしそうな魚屋さん(生)はたくさんありました。
そんな訳で本日も昼は抜きです!
四国、まじで昼ごはん食べさせてくれない。
しょうがないので次の寺へと向かうことにしますが、ランチで時間調整しようと思ってたのに昼抜きになったため、次のバスは約2時間後。
バス停までの距離も2kmほどだったので歩くことにしました。
せっかくフリーパスを持っているのに2区間もバスを逃してしまいました。
貧乏性なのでぴえん。
炎天下の中30分ほど歩き、元々降りる予定だった元橋バス停に到着。
ここからまた登山です。
住宅街へと入っていくとこんな標識が。
→車道 2km
↑遍路道 0.6km
さすがにこれだけ差があると迷います。
悩んだ挙句に遍路道を選択!
歩けない道の場合最悪Uターンで大幅に時間と体力を消耗する危険もあります。
この選択が吉と出るか凶とでるか。
ドキドキしながら進んでいくと…
ギリギリ歩ける道でした。ほっ。
ちなみに私の歩けない道の基準は
- 草が生い茂っている
- 木が生茂りすぎてて日差しがはいってこない
です。重要。
30分ほどかけて金剛頂寺に到着。
汗をかくと色がかなり変わってしまうグレーのTシャツを着ていたため、背中側はすっかり、前もうっすら変色してしまいました…
26番金剛頂寺でした〜!
遍路道は落ち葉が相当に積もっていて、途中急なところもあり滑落しそうだったのと、バスの時間までも余裕があったため帰りは車道で山を降りました。
絶景。
またバスに乗り移動します。
元橋から乗車し唐の浜東で下車。
先人達の記録を読むと、バス停付近に荷物を預かってくれるところがありそうだったので、バスを降りたところからGoogleマップ先生の示す道の通りに歩いていたのですが、それらしきものは見当たらず。
いつの間にかのぼりに入ってしまいました。
その時は深く考えずそのまま山を登ったのですが、なんとアナウンスミスで1つ先のバス停で下車していたことが後日判明…
というのも次の神峯寺、太龍寺以来の遍路転がし、私にとっては初めて真剣勝負を挑む遍路転がしだったので荷物を預けることができればきっと少しは楽だったろうな…もっとちゃんと調べていけばよかったなぁと後から後悔しました。
あとぶっちゃけ神峯寺なめてました。
距離にしてバス停から4.2km。
この数字だけ見るとすぐ着きそうな感じがします。
先にも書きましたが神峯寺には遍路転がしの他にも異名があります。
「真っ縦」です。
ここで再び地図を確認してみましょう。
その名の通り道が寺まで垂直に続いているのです。
おわかりいただけただろうか…
「…あれかい?」
「ってあんた。あれの方に行ってるじゃない。どう考えたって!」
20年の月日が流れ木は成長し、夏なのもあり木は生い茂り見えづらくはありましたが、確かにそこに寺はありました。
気合を入れて、登山スタートです!
途中、何故か股引一丁のおじいさんに出くわしたりしましたが、基本的にはずっと一人。
車にも抜かされません。
すると突然、
バキバキバキッ!!!
誰もいないはずの空き地でいきなり草がなぎ倒される大きな音が響きわたって、超絶ビビり倒したりしました。
そして再び訪れる静寂。
あれがなんの音だったのかは未だにわかりません。
動物ではないと思います。
四国こわい。
しかしそんなこと忘れてしまうくらいにしんどかった登山。
必死に登っていると、町内放送で急にラジオ体操第一がはじまりました。
ちょっと元気になりました。
神峯寺の登山は、真っ縦なので常に傾斜がきつく休めなかったのがつらかったです。
こんなにきついのに全く休憩所やベンチがありません。
八合目?くらいまで登ってやっと小さい公園のような休憩スペースがあったので休憩。
少し休んで歩き出すと、公園から30mくらいのところにベンチがありました。
いやまだええわ!w
その先寺に着くまでベンチはありませんでした。
しかし最後の方は10m進んでは休んで、10m進んでは休んでの繰り返し。
タイミングよく母から頑張ってる〜?と連絡がきただけで泣きそうになるほど疲弊。
水筒の水もなくなり、あぁわたしはこのまま熱中症にでもなって死ぬのかもなぁなんて本気で考えていると、目線の先に駐車場が…!!!
つ、つ、ついた〜!!!
時間にしておよそ1時間40分の格闘の末、神峯寺に勝利しました…。
Tシャツはすっかり全部色が変わり逆にわからなくなりました。
駐車場の隣には小さな売店が。
死にそうになりながら水をくれぇ〜とここは砂漠の中のオアシスかのように店内に入ると、飲食店も兼ねているようでうどんをいただきました。
お昼を食べていなかったので、とってもおいしかったです。
もう登ってきただけですごい疲れてしまったので、帰りはタクシーでも呼ぼうかなぁなんて考えていたのですが、お店のおじさんがすごい親切な方で。
「今からくだったら、◯時◯分の電車だね〜!」
わざわざこの後の電車の時間を調べてくださいました。
店と駐車場は目と鼻の先。
タクシー呼んだらバレます。
徒歩での下山が確定しました…w
今日はもう宿に入るだけ。まぁ下りだけならなんとかなるでしょう。
ご主人にお礼をいい、少しだけまた急な坂を登って参拝しました。
言わずもがなの絶景。
納経所にて。
前に並んでいた方とお寺の方との会話が自然と耳に入ってきます。
「ここまでは歩いて来られたんですか?」
「はい!頑張って来ました!!!」
おやおや?
わたしが寺に着いた時には既にいたお兄さん。
うどん食べてる時に、下から登って来たような人は通らなかったなぁ。
数百円の駐車料金払いたくないくらい狭い心でお遍路してるんだなぁ…
御朱印をいただき、うどん屋の前を通って来た道を再び戻ります。
うどん屋の外では先ほどのお兄さんがたばこを吸っておられました…
さて、もうひと頑張り!
気合を入れて歩き始めて5分ほど経ったとき、後ろから来た車に声をかけていただきました。
「もし良かったら乗って行きますか?」
!!!
さっきのお兄さんだ!!!w
ありがたくのせていただきました()
さっきは心の中で悪口言ってごめん、全部撤回いたします土下座
完全普段着の私を見て、まさか登って来たなんて思わなかったようですが、うどん屋のご主人から話しを聞いたとのこと。
ご主人、ありがとう!w
あんなに大変だった登山も車に乗ればものの10分で麓につきました。
お兄さんは今日は反対方面の奈半利まで戻って一泊するとのことで、適当なところでおろしていただきました。
ありがとうお兄さん!
今日の宿は次の寺の最寄りののいち駅近くの温泉付きホテルです。
唐浜駅から電車に乗り40分ほどで下車。
ここで徳島〜高知切符もお役御免。
2 区間もバスに乗れなかったので元取れたか心配でしたが、帰宅後計算したら800円ほどは安く移動できており安心しました。
人の駐車料金にとやかく言える人間ではありませんでした。
駅前のコンビニで軽食を買い込み宿に入ります。
四国、というか関西方面だからなのでしょうか。
おにぎりが味付け海苔で、私はあまりこれを好まないので無意識に購入して後で後悔することこれで3回目でした…。
いつになったら学習するのか。
お世話になったのは高知黒潮ホテルさん。
疲れた体に広い大浴場は最高でした〜!!!
疲れもありこの日はすぐに就寝。
普段引きこもりなのに、登山×3、歩数にして3万歩はなかなかこたえました。
当初はあと数日寺をまわる予定でしたが、この時点でもう早く帰りたかったので今回は良かったのかもしれない…(笑)
3日目
通算8日目。
飛行機の時間はお昼頃。朝はのんびりできました。
今日はホテルから歩いて3kmほどの28番大日寺へ行って、ホテルから空港まで送迎していただく予定。
宿に荷物を置いて手ぶらで歩けたのがとても良かった。
私、自転車と同様歩くのも普段はそこまで苦には思わないのですが、なんでこんなにも四国は歩きたくないんだろうと思ったら多分荷物が重いからでした。
荷物、極力減らしてるのに何故か重い。
何故かと言いましたが理由はわかってます。
まず一番重いのがポーチです。しかしこれマスト…
次に重いのが納経帳!
見た目がかわいくてしっかりしてるものを選んだら重すぎてのちのち後悔しました。
車以外で遍路される方はお気をつけください。
本当に重いです。
あとは水を1リットルくらいは持つようにしてるのでなんだかんだで数kgは背負って歩くことになります。
しかし今日の荷物は納経帳だけ!
足取りも軽くなります。
しかし、写真はないのですが進んでも進んでも大日寺まで2㎞の看板が続き、永遠にあと2㎞なのではと少し不安になりました。
消えた障害物。
少し坂を登ると到着です。
28番 大日寺!
大日寺は納経所が素敵でした。
これにて今回の遍路は一旦区切りです。
短いながらなかなかハードな3日間でした!
有休残 0 \(^o^)/