ニートが公共交通機関だけでお遍路してみた⑤
第2回区切り遍路
有休の期限も迫っているので、前回から1ヶ月ほどですが四国に行くことに。
今回は祝日等からめておらず平日3日+土日の5日間で室戸岬〜高知市街の寺をなるべくやっつけて一旦帰る予定でした。
しかし四国地方の天気が思わしくなく、雨の中歩くのはしんどいので1週間ずらしたのはいいのですが、そうすると土日はアルバイトをしているので金曜夜には帰らなければならず、平日3日間のみという短期遍路になってしまいました。
今月末までの有休があと2日あったのでそれ以上延期することもできず…短期決戦になりますが頑張ってきたいと思います!!!
初日
通算6日目。
新型コロナウィルスが猛威を奮っていた時期でした。
前にも書きましたが、何故か自転車だと長距離を移動できる私。
羽田までは電車で1時間半。Googleマップ先生曰く自転車でも1時間半。
せっかくだし自転車で行くか!(笑)
羽田付近には、行きたいなぁとぼんやり思っていたけどなかなか行けなかった聖地もありました。
原付西日本制覇のスタート地点です。
多分これを逃すともう一生行かないのでいい機会でした。
Googleマップ先生は1時間半と言っていましたが念のため3時間前には出発。
羽田までの道のりはひたすら平坦で普段通らない道を通るのも楽しかったです。
例の場所に到着。
羽田空港は第3ターミナルに無料の駐輪場があるのでそこへ自転車をとめて、バスで国内線ターミナルへと移動します。
あれから20年ほどは経っていますが、未だに国内線ターミナルまでは歩いて行けないので要注意です。
飛行機に乗って、約1ヶ月ぶりの徳島に降り立ちました。
今回は流れに沿って徳島駅行きのリムジンバスに乗り込み、そこから電車に乗って高知の手前宍喰まで行って一泊の予定。
徳島駅についたとき時刻は14時過ぎ。
次の電車まで1時間ほどあります。
お昼ご飯もまだ食べていなかったので、ここでは前回食べれなかった徳島ラーメンを食べる予定でした。
そう、予定でした…。
本当は有名ないのたにさんへ伺いたかったのですが、徳島駅からは少しだけ離れており電車の時間もあるため、駅近のお店に予め目星をつけていました。
券売機がお店の外にあったので、何を食べようかな〜と眺めていると…
「ちょっと失礼しますね〜!」
中からお店のお兄さんが出てきて、券売機の小銭を回収して戻っていかれました。
お兄さん、マスクをしておらず…
なんとなく気持ちが萎えてしまったので別のお店へいくことに。
ここは徳島駅前。徳島ラーメンのお店なんて他にもたくさんあります。
そう余裕をぶっこいてられたのも数分でした…
時刻はもう14時半ほど。
そう、ほとんどの店がラストオーダー14時半でした。
なんとかラストオーダーに間に合った店も何故か閉まってました。
四国、何故かしまってる店多すぎです。
最初に訪れた店だけが、駅前で唯一通しで開店していました。
しょうがないのでコンビニでおにぎりを買って駅のホームで電車を待ちながら食べます。
あぁ徳島にはもう来ないんだ。さようなら徳島ラーメン……
今日は寺はどこにも寄らず、四国1で彼らが初日に泊まったホテルリビエラししくいさんにお世話になります。
2日目は早朝から移動しなければいけなかったので朝ごはんはいらなかったのですが、何故か素泊まりより朝食付きの方が安かったのでそちらを予約。
土地柄、あわよくばおにぎりでももたせてくれないかな〜と備考欄に記載して予約したところ、後日電話がかかってきました。
ホテルの方
「早く出発される予定とのことですが…
あいにく今の時期は食中毒等の観点からお弁当のサービスは行っていないんですが…」
わたし
「はい…?」
ホテルの方
「…」
わたし
「…?」
行っていないんですが…で終わられると、通常は行っていないのですが、どうにかしてご用意できますよと続くのかと思って変な沈黙が流れてしまいましたw
普段仕事していても〜なんですが…で終わられると、そのまま次の言葉を待ってしまうのですが同じような方いらっしゃいませんか?
結局朝食はつけられないとのことでしたが、朝食はいらない前提で予約したので問題はなしです。
ホテルまでは徳島からJRで終点の阿波海南駅で下車。
そこから阿佐海南鉄道に乗り換え宍喰で下車。徒歩15分ほどでホテルです。
2021年8月地点で阿佐海南鉄道は代行バスでの運行になってました。
ホテルについた時はもうすでに真っ暗。
またまたラストオーダーになりそうだったので急いでホテルのレストランで徳島名物阿波尾鶏のからあげをいただきました!
とり天のような衣でおいしかった…!
ぬるぬるの温泉に入って気持ちよく就寝しました。
アサインされたお部屋の壁には、何故そんなところに!?と思うような天井に近い部屋の隅に絵が飾ってあり、気になってなかなか寝付けなくなってしまったのはここだけの話し……
翌朝。
ホテルは海に面しており、きれいに朝日が見えてとても心があらわれました。
タイムラプスにて撮影。
昨晩は月もきれいに見えました。
お世話になりました!
さて、3日目は午前中には帰ってしまうので遍路らしい遍路は実質本日1日のみ!
徳島で楽をしてしまったぶんこれがなかなかハードでした。
高知の遍路転がし、「真っ縦」と呼ばれる神峯寺との対決やいかに!?
ということで続きます。
ニートが公共交通機関だけでお遍路してみた④
5日目
四国全行程を通して、一番大変そうだなぁとぼんやり考えていたのが本日5日目でした。
というのも登山が2回必要で、立地的にタクシーを呼ぶのも難しそうだったため。
まず20番鶴林寺までは宿から1時間ほど歩きそこから2時間登山。
打ち終わったら来た道を戻って一度山を降り、川を渡ったらそこからまた2時間ほど登山で21番太龍寺へ。
太龍寺からはロープウェイで下山してそこからバスに乗り更に少し歩いて22番平等寺。
近くにロケ地のうどん屋があるのでそこでうどんをいただいて、徳島に戻って一泊、というのがこの日の予定でした。
鶴林寺と太龍寺って目と鼻の先にあるのに両方とも山の上にあるもんでそれがまたしんどいんですよね。
かつて弘法大師はその金剛杖をえいっと山にかけて渡ったとか渡ってないとか……
ちなみに太龍寺のロープウェイは、鶴林寺を下山したところから歩いて8kmくらい、太龍寺山の向こう側になるので、今回は選択肢からはずれていました。
話は前日へと戻ります。
宿へ向かう送迎の中で女将さんから素敵な提案がありました。
「明日時間あるからさあ、鶴林寺までも送って行こうか?😊」
なんですって!!!!!w
焼山寺の次に厳しいと言われている鶴林寺登山、これ回避できたらこんなに嬉しいことはありません。
ありがた〜く送っていただくことにしました。
これで明日はかなり楽になりますが、鶴林寺から下山してもう一登山残っています。
歩いて行かれた方のブログを読みあさって、覚悟をしてその日は就寝しました。
翌日、起きて食堂へ向かうとこんなメモが。
「20番の900m手前から歩きませんか?」
心の汚いわたし、正直一瞬歩きたくないと思ってしまいましたが、せっかくなので少し歩くことにしました。
意を決して車に乗り込むと、更に提案が。
「鶴林寺まで歩いたらさ、駐車場で待ってるから、太龍寺の登山口までも送ってくよ〜😊」
ほんとうにいいんですか?????(笑)
実はこの日の宿泊者はわたしだけ。
いつもだったらできないけど、暇だからねぇ〜とのことでした。
まるまる一登山回避できてしまって、本当になんとお礼を言っていいのかわからないくらいありがたかったです…
鶴林寺への道は、こりゃ自力で登ってたら死んでいたな…と思うほど車道でも急勾配で、女将さんの優しさと文明の利器の素晴らしさを噛みしめながら車窓を眺めているとあっという間に目的地に到着。
いよいよ気合を入れて登山()スタートです!
へたれ遍路のわたし、ちゃんとした遍路道を歩くのは今回がはじめて。
鶴林寺に近いということもあってかなかなか整備されていて歩きやすい道でした。
朝、静かな山の中を一人で歩くのはすがすがしくてきもちよく、歩いて良かったなあと思いましたが、それでも最後の方はしんどくてゼェハァ言いながら登っていると開けた場所に到着。
寺の駐車場でした。
既に女将さんが待ってらっしゃったので軽くお礼を言って参拝へ。
鶴林寺の山門、静かな山の中に堂々と佇んでおり、とても威厳があって素敵でした。
いよいよ太龍寺登山だ!と意気込んで駐車場に戻ると、そこにはにこにこした女将さんが。
「本音はさぁ、ロープウェイまで送って欲しい?(笑)」
なんと、先ほどの900mですっかりバテていた私を見て、この子に太龍寺登山は無理と思ったとのことwww
本音を伝え、ロープウェイまでおくってもらうことに(笑)
たくさん予習したし、頑張ろうという意気込みだけは結構あったのでちょっとだけ拍子抜けてしまいましたが、わたしの遍路のモットーは「なるべく楽してまわる」なのでありがたくロープウェイまで送っていただきました。
(太龍寺までは車道が通ってないので車では行けません)
最初は宿から全部歩いて向かう予定だったのに、
送迎なし
↓
鶴林寺手前まで
↓
太龍寺登山口まで
↓
ロープウェイ駅まで
と、あれよあれよと送迎ポイントが伸びてしまって、四国第二の遍路転がしである鶴林寺と太龍寺を攻略してしまいました…これでいいのかな…(笑)
ロープウェイで太龍寺をさくっと打ち終えたのですが、あまりにもまいてしまったのでまたしてもバス2,3時間来ない問題が発生。
当初の予定はバスに15分乗ってそこから40分歩いて次の寺平等寺です。
バス15分と徒歩40分なら、タクシーで移動してもそんなかからないだろ…焼山寺ですら2500円だったし。
そう思ったわたしはタクシーを召喚!
ここは当初タクシー使う予定はなかったので、近くにタクシー会社があるのか心配でしたが、ロープウェイのお姉さんに聞いたら親切に何社か教えてくださり助かりました。
しかしどこで計算間違えたのか意外と平等寺は遠くて確か3500円くらいはお支払いしました…w
まぁタクシー以外に手段がなかったのでしょうがない、気を取り直して平等寺参拝。
いよいよ平等寺の後は、たのしみにしていたうどんです!
平等寺からは徒歩30分ほどで志乃屋さんに到着。
ここは四国3で逆打ちをしてる際に、太龍寺のロープウェイの時間に間に合ってしまうのを防ぐために寄ったあのうどん屋さんです。
もちろん頼んだのは…
とんかつうどん!
うまい!
さて、本来ならここで徳島に戻る予定でしたが、例によりかなりまいたため現時点でまだ12時半。
予定外ではありますが次の23番までまわることにしました。
駅からすぐのところに薬王寺はあります。
薬王寺は今回参拝の予定がなかったので、写真の構図を予習していなくて失敗…いつかリベンジしたいです。
薬王寺は階段を登ったところに本堂があり、遠くに海が見えたりしてなかなか素敵でした。
アルコール消毒を勧めてくる一休さん。
こちらも今回伺う予定はなかったため、席、メニュー等予習して行かなかったのですが、後から聞いたところ適当に頼んだ厄除けうどんが軍団の頼んだそれのようでした。
手打ちうどん やすらぎさん
厄除けうどん
うまい!
さすがに遠いので今回はここで打ち止め!お疲れ様でした。
次の最御崎寺は高知県。つまり、今回で全て徳島の寺はまわれたことになります。
かつてお遍路の達人(?)大泉洋氏はこう言いました。
「徳島は厳しい寺が多いんだよなぁ〜」
距離こそ近いものの、山の中にある寺が多く、実際お遍路ころがしと言われている寺も3寺あり、まさに「厳しい寺」が多かった徳島。
途中もののけに怯えて心も折れかけましたが、人の優しさに助けられなんとか制覇いたしました!
次回からは「修行の道場」、高知県がんばります!
おまけ
徳島に帰ってきて泊まったホテルは、四国2の初日に彼らが泊まった宿でした。
有休残 2日
ニートが公共交通機関だけでお遍路してみた③
4日目
前日の焼山寺で精神的にも肉体的にもやられてしまった私。
神山町は不思議な空気が漂う町でした。
下山中よく見かける「やめよう、差別!」の看板。
ここら辺は昔部落差別でもあったのでしょうか?
しかし温泉の質はとてもよく食事もおいしくていい宿でした。
ほとんど眠れなかったので今日1日体力が持つか非常に不安になりながらもとりあえず出発。
本日は13〜19までをやっつける予定。
寺密集地帯なので変に歩きが続きそうで少し心配でした。
まずは神山温泉からバスに乗り一宮札所前で下車。目の前が13番大日寺です。
立派な門ができてました。
ここから17番までは歩きが続きます。
次の14番を目指していると、突如住宅街の中に現れた…
どなた。
あと犬にすごい吠えられたんですが、そんな吠えると後ろに誰かついて来てるのではと不安になってしまうのでやめて…
14番 常楽寺。
常楽寺は岩肌むき出しのお寺で、荒々しくて素敵でした。
また歩きます。
次の国分寺でアクシデント発生です。
私が国分寺に着いたのと同じ頃、ヤンチャそうなお兄さんがお参りしていました。
お遍路はしてなさそうな方で、その方が参拝し終わるのを待って、私もおまいり。
終わった時には既にお兄さんはおらず、私は納経所へ。
さあー次の寺までまた歩くかぁと寺を出ようとしたその時、再び現れるお兄さん。
今まで何してたんだ?
荷物も何も持たず、寺を出て私と同じ道を歩き始め、チラッとこちらを振り返りT字路を曲がっていかれました。
ここら辺の寺は全部住宅街にあって炎天下もちろん誰も歩いていないので、ちょっと進むのが怖くなり…
たまたま国分寺にいらっしゃった車遍路の方に図々しくも声をかけて、次の寺まで乗せてもらうことにしました。
2キロほどなので…(笑)
淡路島からいらっしゃったというご夫婦。
いきなり話しかけられて最初は戸惑っておられましたが、ご親切にも乗せてくださいました。
このご時世どこの馬の骨かもわからぬ私を乗せてくださり本当にありがたかったです…
(たまに)歩いて遍路をしていると、車というものがいかにすごいものかを実感します。
炎天下影のないところを30分歩くというのはこれかなりこたえますが、そこをものの5分で次の寺16番観音寺へとついてしまいました。
するとお父さん。
「次の寺も乗ってく?」
えっ!いいんですか!!!w
次の寺も3キロほど。こんな太陽の下歩いたらそれなりに体力を消耗します。
ありがたく乗せていただくことにしました。
そんなこんなで17番井戸寺。
ご夫婦はこれで帰るとのことでお別れ。
ありがとうございました!
次の恩山寺まではまず井戸寺から2km離れた府中駅より電車に乗り、徳島を経由して南小松島駅で下車。そこから3kmです。
当初の予定ではここは徒歩で向かう予定でしたが、車に乗せていただいたことによりまいて30分ほど待てばバスが来るのでそれを待つことに。
しかし真夏の30分、疲れもあり、日陰のベンチに座っていてもきつい。
近くにめずらしく(失礼)おしゃれなカフェを発見したのでお邪魔しました。
時間になったのでバスに乗り恩山寺前で下車。15分ほど歩いたら18番恩山寺です。
また犬にすごい吠えられた…やめて…
さて、次の立江寺まではバスで行く予定でしたが、南小松島から乗ったバスがそのまま続いている路線のため、次のバスまで2,3時間ほど空いてしまったのでここは歩くことになってしまいました。
その距離4.5km。炎天下歩くにはこたえました。
途中遍路小屋で休憩もしながら1時間以上かけて到着。
今回の遍路ではもしかしたらここが一番しんどかったかもしれません。
あ、嘘です。どれもしんどかったです。
次の20,21は登山のため本日はここで打ち止め!
ここで本日の宿の女将さんに迎えにきていただきました。
浅ましいわたし、またしても迎えにきてくれそうな宿を予約していました。
公共交通機関を使って移動するのであれば、本来は立江駅から電車で2,3こ前の駅まで戻り、そこから更にバスに乗り次の寺鶴林寺のある山の麓の勝浦町付近に泊まったり、そこからアタックするのが王道のようですが、寺は1つ1つ前に進んでいるのに、電車で前の駅に戻るっていうのもどうにも気持ち悪く、更に勝浦の宿は送迎を行なっているところはわたしの探す限りなさそうだったので、鶴林寺からは少し離れますが、果樹園オーナーの宿碧さんにお世話になりました。
この判断が結果大正解だったのですが、キリが悪くなりそうなのでここで一旦くぎります。
ただの移動の記録になっちゃった😘
ニートが公共交通機関だけでお遍路してみた②
初日
2021年7月某日。私は徳島空港にいました。
何故か今年は四国が全国で一番遅い梅雨明けとなり、どんよりとした徳島の天気は天気の良い東京から来た私のやる気を最初からそいできました。
そして早速四国の洗礼を受けることとなるのです。
地方空港はだいたい飛行機の到着時間に合わせてリムジンバスが運行しています。
ここで、1番霊山寺までの距離を確認してみましょう。
空港から公共交通機関を使って霊山寺に行く場合、一度リムジンバスで徳島に出て電車に乗り坂東駅へ。そしてそこから徒歩7分というのが一般的なルートで、実際私が事前に調べた際もそのルート以外で霊山寺に向かう方は見つかりませんでした。
しかし思いました。
遠回りすぎでは…
しかも徳島の電車は全然来ないんです。
霊山寺までそこまで距離があるわけではないのにめちゃくちゃ時間がかかってしまいます。
空港発のバスに鳴門行きを発見した私は、鳴門を経由して霊山寺に向かうことにしました。
しかも鳴門からバスで向かえば、霊山寺前というまさに寺から目と鼻の先のバス停で下車することができるので、駅から歩く手間もはぶけます。
こういうルートを見つけたときにテンションが上がってしまうおたくです。
空港を出てどんよりとした天気の中、リムジンバスに次々と乗り込む人を横目に、何故か通にでもなったような気分で鳴門行きのバスを待ちます。
リムジンバスと違い鳴門行きのバスは通常の路線バスなので飛行機の時間に合わせているわけではありません。
少し時間があったので、トイレに行ったり空港を散策したりしましたが…
全く来る気配がありません。
車で移動する方はもう全員車で出発し、足がない方もリムジンバスで徳島へ向かったので空港にはもう私しかいません(笑)
空港内のセブンイレブンでさえ、飛行機の発着陸にあわせてのオープンだったのはびっくりしました。
四国は暇つぶしをすることすら許しません。
結局バスが来たのは定刻の15分後でした。
でもいいんです。
結局鳴門で30分の乗り換えだったので…
鳴門駅はとても小さな駅でしたが、足湯があり地元のおじいちゃんたちがお酒片手にお話ししてるような、そんな駅でした。
(何もありませんでした)
Pの大きな看板が見えた時は、あぁここがあのテレビで見ていた場所だとテンションがあがったものの、このご時世大勢のお仲間が…ということもなく、寺には静かな空気が流れていました。
まずはこちらでビシッと。
1番!霊山寺!
ホラーな一休さんを発見。
お守りを購入し、これから始まる過酷な旅の安全をお祈りします。
時刻は16時をまわったところ。
納経所が閉まる前に、歩いて15分ほどの2番札所まで行けそうです。
2番札所極楽寺へ歩いていると、早くも足に違和感を覚えました。
今回のために登山靴を購入した私。
かっこいいからという理由でハイカットのものを選びました。
しかし普段登山などしない私は何も考えずにくるぶしソックスをはいて出発。
実は飛行機の中で既に足首に靴ずれをつくり、CAさんにばんそこうをいただくという事態に…
そのばんそこうが擦れてめくれてしまってきたことにより、まだ全く歩いていないというのに変な歩き方をしながら極楽寺に到着。
近くのセブンイレブンでさっそくばんそこうを購入し本日の宿にはいります。
初日は2寺巡ったところで終了。
霊山寺すぐ隣の大鳥居苑さんにお世話になりました。
お遍路中の宿選びですが、立地と金額はもちろんですが風呂で足を伸ばせるかというのもかなり重視して選びました。
こちらの宿は部屋に浸かれるタイプ(ユニットバスじゃないタイプ)のお風呂があったので初日からゆっくりすることができました。
2日目
いよいよ今日から本格的にお遍路がスタート!
とはいえ今日は3〜7番までを巡るというゆっくりペースなので、朝も10時スタートです。
しかし普段早起きな私。
暇になりバスの時間も1時間間違えたりして霊山寺売店前のベンチでぼーっとしておりました。
すると目の前で突如始まったもぐもぐタイム。
テンションがあがる猫好きなわたし。
お寺の方がねこちゃんに餌付けをしてるそうです。
このあと色々とお話しをしてくれたのですが、私が昨日見つけることができなかった霊山寺内の水曜どうでしょうの聖地?場所について伺ったところ、真面目なお遍路さんではないとバレたためかどこかに行ってしまわれました…かなしい。
さて、時間になったので移動します。
書いた通り3番札所まではバス移動です。
バス停からは徒歩15分ほど。
3番 金泉寺!
7番まではバスで楽々行ける寺が続きます。
徒歩20分で到着。
かつて餅まき(?)で大盛況だった境内には誰もおらず、静かな寺でした。
ゆーてお仲間にほぼ出会わなかった今回、どの寺も静かだったんですが。
羅漢から東原で下車。徒歩10分で安楽寺。
このあたりからかなり疲労がでてきました。
全然歩いてないじゃないかって?
たしかに距離はないんですが重い荷物を背負っているのともうひとつ…
日差しです。
荷物が多くなると移動が大変になるので、最小限の荷物でやってきました。
日傘なんか持ってこれるはずもなく。
そして来てみてわかったことなんですが。
四国には日陰がありません。
田んぼの中等を歩くので日を遮るものがないんです。
住宅があったとしても、都会のように門のすぐよこに家があるわけではなく、庭の奥に家があったりして道まで日陰が届かないんですね。
まさに今日、全国で最後に梅雨明けした四国は快晴でした。
炎天下の中歩くことがこんなにしんどいなんて思ってませんでした。
さて、本日最後の寺十楽寺までは徒歩15分。
この15分がきつかった…
7番 十楽寺!
本日はここで打ち止めですが、それには理由があります。
次の8番〜11番までの交通手段がないからです。
ここからは完全徒歩になります。
時刻は14時半。
次の8番までは4km。1時間もあれば着くでしょう。
17時までには十分間に合う時間です。
でももう歩きたくねえ!!!
こうなることはなんとなく予想していたので、本日の宿は送迎付きを条件に探しました。
鴨島駅近くのゲストハウスにお世話になることにしました。
送迎は16時から。まだかなり時間があります。
朝から何も食べていなかった私。十楽寺前のうどん屋さんでごはんを食べる予定だったのですが…
理由はわかりませんが閉まってました。
これから幾度となく食料難民となるのですが、この時初めてその洗礼を受けました。
まわりにコンビニ等もなく、Googleマップも何も引っかからない。
寺の人に聞いても2㎞先に…ってもう歩きたくないので諦めることにしました。ぴえん。
1時間ほど寺のベンチで休憩して、宿へ送っていただきました。
今回のゲストハウスを予約した理由はもうひとつあります。
レンタサイクルがあることです。
何故か自転車に乗りさえすればどんな距離でも苦を感じない私。バスがないなら自転車に乗ればいいじゃない!🥖ということで、明日の8〜11は自転車で回ることにしました。
宿の近くの定食屋さんでこの日はじめてのまともなごはんを食べて、早めに就寝しました。
3日目
忘れつつありますが、今回のお遍路は聖地巡りも兼ねてます。
四国といえば…うどんです。
彼らは道中で何軒ものうどん屋に立ち寄ってます。
できるだけ私もそれを拾っていくつもりで、今日は初めてうどん屋に行く予定をいれていました。
10番切幡寺近くの、八幡さんです。
ここは四国2の後訪れており、未確認ですが恐らく1でも寄っていると推測しました。
順当にいけば今日は8番からスタートですが、うどん屋の開店に合わせるため11番からスタートし、その後は8から順当に回って最後に10番さんへと参拝する作戦です。
今日はよろしくね。
ゲストハウスのおじさん「サドルが壊れててねぇ…動かせないの、ごめんね。」
えっ…!!!
乗るとちょっと低かったけど、我慢はできるくらいなので…
借りれるだけありがたいのでこんなこと言っちゃダメなんですが、それで800円取るのはたk…
気を取り直して寺をまわります。
10番 藤井寺
8番 熊谷寺
熊谷寺へは、吉野川を越えた後ゆる〜い坂道を永遠と登っていくのですが、記載した通りサドルの高さが合わないもんでうまく踏ん張れず、なかなかきつかった…
9番 法輪寺。
大泉さんがついてた鐘は残念ながら工事中。
法輪寺は境内も美しく、なんとなーくあたたかい雰囲気のお寺でした。
10番は山の上にあり、山門まで短い急坂を登った後、さらにそこから333段の階段を登る必要があります。
これもなかなかにしんどかった…
参拝し終わり自転車へ戻ると、借りたマウンテンバイクをじろじろ見ている自転車遍路のおじさんがいました。
2,3こ前の寺から一緒だった気がしますが、やはり同じように遍路を巡る人のことが気になるのでしょう。
しかしわたしは今日たまたまそのマウンテンバイクを借りただけなんだ、すまんな…
私の格好があまりに普段着のためか、結局おじさんから話しかけられることはありませんでした。
さていよいよ楽しみにしていた八幡さんです。
あんなに大変だった急坂も、自転車で降りると一瞬。スイスイ進んでいくと…
本日休業
またですか………
しょうがないので宿に自転車を返却し、次の12番焼山寺へ向かうことにしました。
マウンテンバイク、普段乗らないので全部がそうかはわからないのですが、おしりがランブータン状態でそれもかなりしんどかったです。
12番焼山寺。ご存知の方も多いと思いますが、四国一の難所で遍路転がしと呼ばれています。
公共交通機関の場合は焼山寺バス停まで行って、そこから登山で1時間です。
しかしこの道、水曜どうでしょうをご覧になったことある方はわかると思いますが、めちゃくちゃ怖いです。
もののけの類について来られるのだけは怖かったので、文明の利器タクシーを召喚することにしました。
先程焼山寺バス停から徒歩と書きましたが、このバス地元の神山町が運営するバスでかなり本数が少なく、いい時間のバスがありませんでした。
そこで私は徳島から神山高校前行きのバスに乗り、終点からタクシーをお願いすることにしました。
鴨島駅からJRで徳島駅に出て、バスに乗る前にタクシー会社に連絡をいれます。
バスがついた時にすぐ後ろに来ていただいていて大変助かりました。
神山高校前から焼山寺までは2500円ほどで送っていただきました。
遍路転がしを2500円でパスできるならこれ大正解🌞かと思います。
この日の宿は焼山寺を下ったところにある神山温泉さん。
せめて下りだけでも歩くことに。
まあしかし下りもかなりきつかったですね。
振り返ると…
まっくら。
近道らしい遍路道もありましたが怖かったのでひたすら車道を下ります。
神山高校前バス停まで2時間くらい歩いたでしょうか。
その間追い抜かされた車は10台ほど。
なんで乗せてくれないんだとその度に思ってしまう煩悩の塊の私。
木に囲まれた静寂の中をひたすら歩いて、途中突然鳴った社用携帯なんかにビビり倒しながら、なんとかバス停に到着。
神山温泉まで乗車。
この日は1日乗車券を購入してバスに乗りました。
バスに乗った、というか徳島から神山高校前のバスの中でオンラインで購入しました。
本当にタイミングが良かったのですが、私が四国に行く数日前に始まったこのサービス。
以前はわざわざ営業所に赴いて紙の乗車券の購入が必要でした。
営業所にわざわざ寄ったりできなかったのでどうしようか考えていたところ、オンライン発売がスタート!
何回か延期しての今回の遍路でしたが、延期して良かったこともありました。
さて、この日の夜ですが、冷房を26度設定にしても暑くてなかなか眠れず、部屋に一人で泊まっているとは思えない暑さでした。
ちなみに私は寒がりなので、いつもは29〜30度設定です。
隣の部屋の音も気になったりで1,2時間しか眠れませんでした。
普段500歩くらいしか歩かないのにいきなり2万歩、自転車も20㎞ほどこいで疲労もたまってきてるのに寝れない。
気持ち悪くすらなってきて、メンタルもかなりやられました。
朝。宿を出る時に気付いたのですが。
隣に部屋はなく吹き抜けでした。
( ◠‿◠ )
やっぱり焼山寺は怖いです。
つづく。
ニートが公共交通機関だけでお遍路してみた①
お遍路に行こう
ふとそう考えるようになったのは、コロナ禍になってしばらくしてからでした。
はじめまして!私は海外旅行が大好きなすんと申します。
在宅OKの仕事、更に実家住まいというていたらくな女のため、コロナ禍以降全くというほど外出をしておらず、実質ニート生活を送ってきました。
もともと旅行が大好きなので、有休を大切に使ってきたのですが…それが仇となったのか、外出もできないのに有休を消化したくないという思いが強く、有休の期限がどんどんせまってきていました。
そんな時に思いついたのがお遍路です。
ご存知の方も多いと思いますが、かの北海道ローカル番組水曜どうでしょうが大好きな私。
国内外、ロケ地をめぐってきました。
アメリカ合衆国横断
喜界島一周
お遍路もなんとなく興味があったもののそれなりの日数が必要なため、そんなに休むなら海外に行ってたので今まで機会はありませんでした。
そこにやってきたコロナ…!
たくさん休めても海外には行けません。
国内も人が多いところははばかられます。
そんな時にうってつけの旅先が四国でした。
有休の期限まであと3ヶ月と迫ってきた2021年のGW、徳島への往復航空券を購入。
お遍路用品(といっても、登山靴、納経帳、わげさのみ)を揃えわくわくと当日を待っていましたが緊急事態宣言だか蔓延防止措置だかのため延期。
なんだかんだ5回延期しました。
緊急事態宣言の最中、オリンピックが始まるぞという頃。
いよいよ有休も切れそう、ワクチン接種から2週間もたったということで、今度こそお遍路をスタートすることにしました。
先に言ってしまいますが最後の2ヶ月で有休を8日消化することに成功したので、今後海外旅行等で有休の大量消化が必要になったときにはこの時のことを思い出して休みたいと思います。
お遍路の方法
さて、お遍路をするにあたってどうまわるのかは考えなければいけません。
方法としては色々ありますが、私は公共交通機関を使ってまわることにしました。
免許があれば確実に車でした。
私はお遍路をまわるというよりもロケ地めぐりに近い感覚で四国を回ることになるので、なるべく楽に回ることだけを考えて工程を組みましたが、またこれが大変でした。
山深い山中の奥までバスや電車が通っているわけじゃないですし、近くにバスが通っていても1日に2,3本なんてこともザラです。
綿密な計画を立てることが必要でした。
そして日数ですが、さすがに全部回るほどのお休みはいただけないので、今回は区切り打ちで(何回かに分けて)四国をまわっていこうと思います!
お遍路のお供
水曜どうでしょうが好きなことは先程お話ししました。
数年前、一番くじで当たったぬいぐるみが家にありました。
今や知名度は全国区となった、北海道のローカル局HTBのマスコットキャラクターonちゃん。
せっかくなので連れて行くことにしました。
これから写真にちょくちょく映り込んでくると思いますがご了承下さい。
水曜どうでしょうの聖地巡りがしたい方、公共交通機関でお遍路したい方、誰かの参考になればいいかなと思って書いてみます。
どうぞお付き合い下さい🙇♀️